[臨時的任用職員(2007年度)][特別支援教育中学部]中学部校内研究会(中学部2学年)

 先日、中学部2年の校内研究会で課題別学習の研究授業を見学し、放課後に研究協議を行った。その中で教訓になったものを備忘録としてメモしておく。

【教訓】「フィニッシュボックス制度について」
 「フィニッシュボックス」制度とは、課題が1つ入ったA4版プラスチック書類ケースを本時でやる課題の数の分だけ積み重ねておき、課題を1つクリアしたらその書類ケースを籠の中に入れるやり方。担当の生徒には全ての課題をクリアしたらご褒美として絵本を読ませている。
 前半は手順表を使っていたが、今のスタイルに変えてから「積み上げられた課題は拒否できない」という風に意識していくことも可能である。

【教訓】「正しいカードを選ぶ課題の成功/失敗について」
 「できた」という充実感の部分で、カード場面が終わったときにできなかったカードをできたカードに混ぜて再度選ばせていたが、そのやり方は正しかったのか。同じ間違いをさせてからプロンプトを出すのか、またはプロンプトを出して正しいカードを選んだ後にプロンプトを出さないで再度チャレンジさせるのかなど、手は色々ある。

【教訓】「『生徒にとっての身近なものとは?』について」
 大人にとって身近なものは果たして子供にとっても身近なものなのか?生徒にとって『身近なもの』についてもう少し工夫がいるし、そのためのカードなど教材の使い方も気をつけること。

【教訓】「間違ったことを生徒にオブラートに伝えるときについて」
 できなかったことや違ったことについて、「あれ?」や「ん?」という言い方で表現するのが良い。「違うよ」と言うとダイレクトで子供に拒否の表現を与えることになるので適切ではない。また、放課後の楽しみとして本を読むことは楽しかっただろうなと思った。折角取ったアセスメントをコーディネータと交えて有効に活用していかないと使いこなせなくなると実感した。

【教訓】「個別指導での生徒への声かけの注意点」
 話しすぎ、言葉かけが多すぎることは慎む。

【教訓】「生徒の発語への受け答えについて」
 発音がはっきりしないときは生徒が言った後から正しい発音をかぶせて表現するのが良い。または子どもが発した言葉を逆にもっと模倣するなどして言葉を出させるような努力が必要だ。例えば生徒が「イェイイェイ!」と言ったら、教員は「イェイイェイ!楽しいよね」などと言って、生徒の言葉を翻訳する作業をしなければならない(ここでは「楽しいよね」が「イェイイェイ!」の表現を翻訳したものとされる)。

【教訓】「生徒の発信を気付くことについて」
 発信の気付きについて、叩いて示すときに音で叩く回数が同じなら言葉を広めるために叩く行為からスタートしていけばいいのでは。評価の視点7-(1)-△如絵カードを選ばせる場面でどのような応答の仕方を意図していたのか。そもそも教師はその応答の仕方のスキルをもっと意図して教えていかねばならない立場だ。
 また、<受け>は<生徒→教師>の現象であるが、その前に<教師→生徒>のやり取りの現象があってからでないと不自然で評価の視点に反映されていない気がする。例えば絵本の選択で「AとBのどっちがいい」と教師が質問して「Bがいい」と生徒が思っているならば、<生徒が「Bを下さい」と言う>やり方をマスターするというふうに変えていけば広がりが出るのではないか。

【教訓】「音についての意識に関して」
 「机」という言葉が生徒の中で「つ・く・え」と3文字で3の音から成ると分かっているならば、音声分の数だけおはじきや積み木を置くと良い。「あれ?あれ?」というのも、「ここならば自分がミスをしても大丈夫なんだ」という安心感が持てることの表れだと思った。

【教訓】「指導講評より」
_歛蠅料箸瀘て方や話し方が上手だったから、生徒は集中できた。特に、共同活動や共同作業など「いつも2人でいっしょにやっている」という経験をベースにしているので、生徒が「楽しくてしょうがない」というふうにこちら側は受け止めた。

提示方法も上手だった。「フィニッシュボックス」は中身も見えるし手軽で良い。ただし、将来的には様々な課題のバージョンアップが必要だと思う。極端な場合でその選択道具がないと選択行為ができないということにもなり得るからだ。

指導案にかかれた課題の2つの性格について
・塗り絵:「三角できたね」など互いのやり取りができていたが、どこで終わりにするのだろうかということを明確にしておいた方が良い。教師が意図したスタート・ゴール・サンプルを特にはっきりさせること。
・絵本:内容的に自分から本をめくっていたし、自分から頷いていた。今度、登場人物をペープサートに表して吹き出しを作ってロールプレイをすると良い。
・絵カード:流れは良かったが、音節のポインティングでは積み木や同じ語頭の口の形を真似させると良い。また、カードを増やしても良い。絵とカードのマッチングについては、発展系として注文カードを作って実物を持ってこさせることも良い。
・色や形:4色・4形でよくできたなと思う。だが、本人が戸惑った場合にどうするかもっと配慮が必要だ。自分の持っているカードとサンプルカードを合わせて確かめる作業や活動サンプルを示すなどワンクッションが要求されるだろう。それができてくると、マトリックス課題ができるようになってくる。

ぁ崟犬る力」をどう捉えるかをもっと詳しくすること。私に言わせれば「生きる力」とは「自立(ここで言う「自立」とは「できることをすること」、「できないことであってもちょっとやってみる」ということである)と社会参加」で、「●●年後に〜する」というゴールを明確化して課題を絞ることが大切だ。そのためのキーワードが「コミュニケーション」だと思う。子どもの気持ちを読み取って活動を共有する。これは本人の分かる範囲での<交渉(Negotiation)>の力を伸ばすことにつながる。そして、何を教えるか迷う課題別学習では、個別教育計画をよく見て計画作成者と教科担当者との連携が大切だ。

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