[読書]上木原弘修・横尾俊成・後藤寛勝(2016)『18歳からの選択――社会に出る前に考えておきたい20のこと』(フィルムアート社)

評価:
上木原弘修,横尾俊成,後藤寛勝
フィルムアート社
¥ 1,512
(2016-06-30)

 上木原弘修・横尾俊成・後藤寛勝(2016)『18歳からの選択――社会に出る前に考えておきたい20のこと』(フィルムアート社)を読了。過去に買っておいたものだったが、ここら辺で読んでおいた。
 タイトルの通り、18歳選挙権が実施されたのを機に出された、若者向けに書かれた本。学校で勉強したことが社会ではそのままストレートに駆使できない以上、むしろ今まで学んだことを組み合わせて新しい価値観や考え方を創造し実践することが必要である…。そういう風なスタンスで物事を考えてもらうための論点として20のトピックを提示した本である。

【評価】
★★★☆☆
⇒読んでおけばいい一冊。それ以上でもそれ以下でもない。

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[読書]現代位相研究所編(2010)『フシギなくらい見えてくる! 本当に分かる社会学』(日本実業出版社)

評価:
現代位相研究所編,堀内進之介,大河原麻衣,山本祥弘,塚越健司
日本実業出版社
¥ 1,512
(2010-04-15)

 現代位相研究所編(2010)『フシギなくらい見えてくる! 本当に分かる社会学』(日本実業出版社)を読了。ブックオフに久々に寄ったので買ってみた一冊。
 発行されてから年数が経過しているものの、社会学に関する基本用語が、そのキーワードに関係するトピックや分野と一緒に簡単に説明されている。入門書としてはもう少し専門的な分野の入口まであったほうがいいだろうが、基本的な分野の手引き書としては最適の一冊。

【評価】
★★★☆☆
⇒入門書の傍らに置いておくといい一冊。

【当ウェブログの2017年9月分の合計アクセス数:8207】

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[読書]内田良(2017)『ブラック部活動―子どもと先生の苦しみに向き合う』(東洋館出版社)

評価:
内田 良
東洋館出版社
¥ 1,512
(2017-07-31)
Amazonランキング: 457位

 内田良(2017)『ブラック部活動―子どもと先生の苦しみに向き合う』(東洋館出版社)を読了。久々に書店で本を買い込んだものの中の一冊。
 もはや社会的にもクローズアップされてきたブラック部活動問題。その数々の問題点が一気にまとめられている渾身の一冊。
 ブラック部活動問題は、乱暴にまとめると、以下の3つに大別されるだろう。
 \古魅汽ぅ匹らすれば、早朝練習から夜練習・休日練習・対外試合・合宿などで駆り出され、本来やるべきことである勉強や、アルバイト、余暇など、自分のプライベートな時間を十分に確保できないまま、十分なマネジメントができず、やがて自身が経験したブラックな環境を好意的に懐古し肯定的に是認する意識が芽生える。
 ∧欷郤團汽ぅ匹らすれば、生徒の活動のための準備や送迎、更に金銭的な負担などが日常的になり、個々の家庭でのプライベートな時間を確保できなくなる。更に、関係のない部活動への補助金(生徒会費の名目などで)という形で、学校にある部活動への金銭的負担が発生している。
 6軌サイドからすれば、教育課程外の活動に過ぎない部活動に、生徒の安全配慮という形で、部活動顧問拒否問題の原因にもなっている、法的根拠も制度的根拠も何もない単なる慣習に過ぎない全員顧問制のように、勤務時間外でも専門外の分野への素人としての参加が強制され、残業代が発生せず(教員特殊勤務手当[いわゆる「特勤手当」は残業代ではない])、本来の教育課程に関する授業などの業務に支障をきたし、部活未亡人や部活離婚・部活殺人のように、教員のプライベートな時間や人生までもをないがしろにして潰している。
 上記のことについては、ウェブログやツイッターなどでも情報が広まっているのだが、問題の議論をする前提として、次のことを弁えることが必要だろう。即ち、「あの頃の部活動は厳しくて苦しくてしんどかったけれども、顧問の先生や先輩・後輩などの仲間たちと一緒に頑張ってきて乗り越えてきた」などのような、中学生時代・高校生時代に体験した部活動の経験や思い出、美談は、「労働基準法の観点から見れば完全に間違いでアウトである」ということを認めることである。「教師は聖職者であるべきだ」のような教師聖職者観のような倫理観は、別に教員でなくても、社会人としてなら誰でも一般的に求められるべきものであるとして、そもそも、そのような教師聖職者観のような倫理観を備えた人々が働いている労働環境が余りにも劣悪で異常なものであるならば、そのような倫理観から議論を始めるのは完全な筋違いであり、労働基準監督署の介入が一切無い、労働基準法違反の労働環境が改善されずに放置されたままであるという事実、問題の本質を見落としてしまうことになる(そもそもアルバイトでも、勤務時間終了後に「もう1時間やってくれない?残業代は出ないけど」と上司から命令されて断った後で、「どうしてやってくれないの?」などとほざくような上司は存在してはいけないはずだ。だがブラック部活動ではそれが当然の如くに、長年、横行しているのだ)。
 要は、ブラック部活動問題は、まずは労働問題なのである。

【評価】
★★★★★
⇒現時点で今年1番の傑作。

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[読書]「江戸楽」編集部(2017)『関東 感動の駅トラベル 駅舎めぐり旅』(メイツ出版)

 「江戸楽」編集部(2017)『関東 感動の駅トラベル 駅舎めぐり旅』(メイツ出版)を読了。久々に書店で本を買い込んだものの中の一冊。
 首都圏を中心に、建物の構造や柱、屋根などで物珍しい駅舎を写真で紹介したもの。有名な駅舎が殆どである。写真紹介だけではなく、建築物の屋根や柱の構造上の特徴も最初に簡単に図解している。
 ただの行き当たりばったりで行ってみても、将又、日頃の通勤・通学などでよく利用している駅舎をじっくり眺めてみても(別に本書に掲載されているような駅舎でなくとも…)、趣のある所作ではないだろうか。

【評価】
★★★★☆
⇒都内は比較的、複数行けるはず。

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[読書]千葉雅也(2017)『勉強の哲学―来たるべきバカのために』(文藝春秋社)

 千葉雅也(2017)『勉強の哲学―来たるべきバカのために』(文藝春秋社)を読了。ブックオフで安値で売られていたのを偶然見つけて買ってみたものだ。
 本書は所謂、受験生向けの勉強法を紹介するような方法論の本ではない。哲学本である。しかし、哲学研究本ではなく、そもそも「勉強をすること」とは何なのかを哲学的に論考したものである。哲学本なのだが、非常に読みやすい。
 勉強とは、「自分にはない知識や技術を身につけること」と解されることが一般的だが、著者はその一般論のスキームに留めずに、勉強を「自分が今存在する世界のものの見方を否定しつつ、新たな世界観へと移るためのプロセス」と捉える。言わば、他者からどのように思われようとも、現在の自分の物事の見方をより斜に構えて俯瞰しつつ、別の見方を模索しながら《自己崩壊しない中で》相対化する営みとも言えよう。それを「アイロニー」と「ユーモア」という用語でプロセスをまとめている。
 読み進める感じでは、知識や思考法の分量を増やすというよりも、哲学的思考方法・プラクティカルシンキングの一側面を勉強というものに応用している感じがあるが、学校の勉強の「不易」と言われるものが目指されるべき一面が、ここにあるのかなとも思う。参考文献にもあるように、ウィトゲンシュタインやドゥルーズなどの議論が敷衍されている。

【評価】
★★★★★
⇒すぐ読める良書。

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[読書]小林千草(1993)『応仁の乱と日野富子―将軍の妻として、母として』(中央公論新社[中公新書1157])

 小林千草(1993)『応仁の乱と日野富子―将軍の妻として、母として』(中央公論新社[中公新書1157])を読了。
 応仁の乱の戦乱に巻き込まれる人々の苦悩や葛藤、心情などを、一条兼良や日野富子らのやり取りから紐解いていく本なのだが、国語学者である著者の本なので、歴史学研究の内容ではなく、国文学的な著者の意識研究という面が非常に強い。応仁の乱自体の歴史概説本ではない。著者の個人的エッセイ。

【評価】
★★☆☆☆
⇒応仁の乱については別の本で。

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[読書]稲葉振一郎(2009)『社会学入門―〈多元化する時代〉をどう捉えるか』(NHK出版[NHKブックス1136])

 稲葉振一郎(2009)『社会学入門―〈多元化する時代〉をどう捉えるか』(NHK出版[NHKブックス1136])を読了。
 社会学の入門書なのだが、社会学に関する様々な概説や定義を教科書的に網羅・叙述するものではなく、そもそも社会学がその研究対象としようとするものがどのようなもので、その手法や意図とは何なのかについてまとめられた一冊。社会学の系譜や理論の内容については非常に少なく、著者の「社会学」における問題意識からまとめられているので、社会学概論の一歩前の入門書という位置付けで読む方がいいだろう。

【評価】
★★★☆☆
⇒ただ社会学概論ではないので、それを求めようとする人は別の本で。

【当ウェブログの2017年6月分の合計アクセス数:8300】

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[読書]田淵直也(2014)『入門 金融のしくみ』(日本実業出版社)

評価:
田渕 直也
日本実業出版社
¥ 1,512
(2014-02-22)

 田淵直也(2014)『入門 金融のしくみ』(日本実業出版社)を読了。
 「よく分からない」と揶揄される金融の話。金融の基礎・基本について、1項目につき2〜3ページで概説する本で、言わば図解雑学的な用語解説本と解していいだろう。ただし、あくまで金融の専門的な用語や知識の前提がある人にとっての用語解説本であるわけで、そもそも金融の基礎的な知識がない人にとっては、本文中の用語解説があまりにもプロ向けの解説内容なので、読むのが相当きつくなるし、逆に概説内容が不十分過ぎる面がある。金融の知識を学びたい人にとっては、その学びたいレベルに応じて、より易しい本を買うか、がっちり基礎を積む専門書を読み進めた方がはるかに良い。

【評価】
★★☆☆☆
⇒別の本を買った方が無難。

【当ウェブログの2017年4月分の合計アクセス数:7010】

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[読書][哲学・思想]岡本裕一朗(2015)『フランス現代思想史――構造主義からデリダ以後へ』(中央公論新社[中公新書2300])

 岡本裕一朗(2015)『フランス現代思想史――構造主義からデリダ以後へ』(中央公論新社[中公新書2300])を読了。久々の哲学本。
 学生時代にアタックはしたが、非常にとっつくにくい代物だと印象付けられたフランス思想の中でも特にとっつきにくい印象を持つフランス現代思想に関する概説本。ただし、そもそも哲学に関する用語や西洋哲学史・西洋哲学思想史の基礎知識がある人向けの本である。レヴィ=ストロースからラカン、バルト、アルチュセール、フーコー、ドゥルーズ、ガタリ、デリダと、フランス現代思想の有名人たちが格闘した問題意識に目を向けながら、彼らの思索から残された現代的課題にも触れ、フランス現代思想たる思索構造の射程を明らかにしている。本にも書かれていることだが、フランス現代思想はあくまで現代思想を問題にするのではなく、今までの「近代をどのように評価すべきか」というものを考え、新たな概念を創造する営みである。その営みをより可能にするために、言わば「フランス文芸哲学」とも言われる文体・表現が最適とされているわけである。一読してその難しさがクリアに分かることだろう。

【評価】
★★★★★
⇒難解だからこそやるものなんですよ。

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[読書]DaiGo(2014)『メンタリストDaiGoの学級経営が5分で変わる心理学』(文渓堂)

 DaiGo(2014)『メンタリストDaiGoの学級経営が5分で変わる心理学』(文渓堂)を読了。
 今や有名になったメンタリズム。その先導者Daigoによる心理本。ただし、これを心理本と簡単にカテゴライズすべきかは判断が迷うところ。
 心理学理論やコーチング理論などを必要最低限にエッセンス化し、それらを教育や指導に活用するためのテクニックや作法を言わばカタログ化した本である。分厚い本を長々と読む時間すらない教員の業界向きに作られてはいる。
 単にスピリチュアル系と受け止めてしまってはいけない。あくまで理論に基づいた本ではあることは確かだ。

【評価】
★★★☆☆
⇒詳細はやはり専門書を読んだ方がいいに決まっている。

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[読書]吉田裕子(2013)『東大生の超勉強法』(判佝納辧

評価:
吉田裕子
エイ出版社
¥ 596
(2013-10-25)

 吉田裕子(2013)『東大生の超勉強法』(判佝納辧砲鯑瀕察コンビニエンスストアでも売られているムック本。
 著者が東大卒ということもあるが、自分が東大に入るまでにどのようなスケジュール管理、勉強法などを行ってきたかをまとめたメソッド集。ただし、これを著者のサクセスストーリーとだけで片付けてしまっては勿体無い。ムック本である以上、仕事術や思考法などの簡単なメソッド図説として読み流した方がいいだろう。事実、この本を出した意図にもそのようなことがあるのだろう。

【評価】
★★★☆☆
⇒本当に勉強したかったら教科書や資料集、問題集や参考書など、過去問分析をとっととやった方がいい。

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[読書]笠見未央(2016)『大学受験勉強法 受かるのはどっち?』(KADOKAWA)

 笠見未央(2016)『大学受験勉強法 受かるのはどっち?』(KADOKAWA)を読了。「天才型」の勉強法と「超努力家型」の勉強法のどちらが効果的かを著者がジャッジするという文体で、勉強スタイルや生活習慣、科目別勉強法、心構え、誘惑に駆られるものなどについて語った本。
 大概、こういうものは、よく、成功者のサクセスストーリーたる経験則が語られる。それはそれで王道を歩むためには間違ってはいない。それでも、誰もがその王道を進められるわけではなく、そのようなスキルもデリカシーもないと思っている者が、「一発逆転」としての栄光を掴むには、いち早いフライングと徹底した基礎・基本の習得と過去問分析、生活習慣をも含めたスケジューリングが欠かせない。本書を一読すれば、一通りの最低限の心構えを知ることができるだろう。自ら進んで修羅へと進むための一冊である。

【評価】
★★★★☆
⇒現実から目を背けないための一冊。

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[読書]小川幸司(2011)『世界史との対話〈上〉――70時間の歴史批評』(地歴社)、小川幸司(2012)『世界史との対話〈中〉――70時間の歴史批評』(地歴社)、小川幸司(2012)『世界史との対話〈下〉――70時間の歴史批評』(地歴社)

 小川幸司(2011)『世界史との対話〈上〉――70時間の歴史批評』(地歴社)、小川幸司(2012)『世界史との対話〈中〉――70時間の歴史批評』(地歴社)、小川幸司(2012)『世界史との対話〈下〉――70時間の歴史批評』(地歴社)を読了。読むまでに相当時間がかかってしまった。
 まあ、それぞれ1冊約500ページと分厚い本なので、それらを書いた著者の力量がまさに凄まじいと感じさせられるが、中身は、高校の世界史教員である著者が、授業や市民公開講座での講義で語ってきた、世界史の中の出来事やエピソードから、現代の社会や世の中の流れをどのように読み取り、考えていくべきかを綴った本である。タイトルの通り、世界史の内容を解説するという面もあるのだが、あくまで現代社会を考察する上でのエッセンスという意味での「歴史批評」なのである。専門的な知識やバックボーンがなければ書けないのも当然だが、それらを研究書ではなく、今を読み解く視点を(完全ではないにせよ)平易に語ろうとする姿勢が見て取れる。
 世界史の授業づくりには直接役には立たないかもしれないが、専門的ではなくても、バックボーンとして知っておくべき知識を知っておくためには読むべき本である。歴史プロパーではない分、余計に感じた。

【評価】
★★★★☆
⇒お値段が高くなりますが、買っておきましょう。

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[読書]中澤篤史(2017)『そろそろ、部活のこれからを話しませんか――未来のための部活講義』(大月書店)

 中澤篤史(2017)『そろそろ、部活のこれからを話しませんか――未来のための部活講義』(大月書店)を読了。
 最近、教育関係者のTwitterによる部活動顧問拒否宣言やブラック部活問題など、そもそも学校の教育課程でも学校教員の勤務時間でもない「自主的」な部活動による、労働基準法違反が顕著な、劣悪な労働問題がクローズアップされてきた。そのような中で、学術研究書よりも平易に、学校教育で行われるようになった部活動の歴史的展開やブラック部活問題に関して概説した本。
 そもそも部活動は、学校の教員に勤務時間外の業務を命令できる場合を定めた「超勤4項目」にも規定されていないにも関わらず、「自主性」の大義名分の下に教員にも生徒にも保護者にも過度な負担が要求されるようになったわけである。そもそも《高校生のアルバイトでも、雇用者が高校生に、高校生の善意に頼って時間外労働を求めることは、雇用契約にも労働基準法にも違反する》にも関わらず、同様の行為が教員に対して公然と求められていたわけである(先の文章の「雇用者」を「校長や生徒、保護者」に、「高校生」を「教員」に置き換えてみるといい)。大阪府立桜宮高等学校でのバスケットボール部顧問による暴行自殺事件や教員の部活離婚・部活による家族崩壊・モラルハザード、数々の野球部での喫煙暴行問題、保護者による過度の部活期待など、誰の目から見ても不幸にしかならないものになっている。そのような中で、部活動のような学校で行うものとして規定されていない課外活動を行う意義はそもそも何であり、誰がその相応の負担を担うべきか。一石を投じる本である。

【評価】
★★★★★
⇒労働問題を考える本として。

【参考文献・参考URL】
文部科学省(アクセス日:2017.3.21)「資料5 教員の業務について」、http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/031/siryo/06111414/003.htm

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[読書]南英世(2015)『学びなおすと政治・経済はおもしろい』(ペレ出版)

 南英世(2015)『学びなおすと政治・経済はおもしろい』(ペレ出版)を読了。
 高校教員の著者が、政治・経済を学ぶことの意味や楽しさを伝えるべく著した本。ただ高校政治・経済の理論や内容を記すのではなく、「世の中の動きを考えるときに高校の政治・経済の理論を知ったり活用すると、どんなことが見えてくるのか」を、丁寧に繋げようとしている。ただ単にニュース解説をするような本ではなく、もう少し理論的な側面から、世の中を見るためのモノサシを概説するための本だといったところだろう。

【評価】
★★★★★
⇒むしろ「受験に使わないし」という人にこそ。

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[読書]横山光昭(2016)『“一週間サイフ”で楽々お金が貯まる』(プレジデント社)

 横山光昭(2016)『“一週間サイフ”で楽々お金が貯まる』(プレジデント社)読了。これもまた本の1ページの文字数が少ないのでスムーズに読める。
 お金の管理や家計簿付けでうまくいかないケースは、専ら財布の中のお金の流れを把握できていないことに注目し、まずはとにかくズボラな人のために、「食費を制する者は家計を制す」との格言だ。
 方法の詳細は本書を読んでもらうとして、徹底しているのは、冷徹な現状の分析に基づく戦略だ。今現在の無駄が見えていない中でもがいても、それはそれで苦しくなってしまうのがオチなわけであり、無理だと自分自身に感じさせないような実践が、こういうことには大事なセオリーである。そんなことが端的に詰まっているから、売れているのだろう。

【評価】
★★★☆☆
⇒これまたやってみよう。

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[読書]横山光昭(2016)『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)

 横山光昭(2016)『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)を読了。
 1ページに占める文字の分量が少ないので、非常にサクサク読み切ってしまう。
 老後の資金や子どもの学費のためのお金など、まとまった大きな金額が必要な時が必ずやってくる。なのに、安定した収入を得ている人でもお金を堅実に増やしている人が案外少ない。この著者の感覚から、誰でも簡単に堅実にお金を増やす(いや「育てる」と記した方が適切だろう)方法を記したものが本書。
 3000円投資のやり方の詳細は本書を読んでもらうことにして、著者がまず強調するのが、堅実な貯金と堅実な投資とそれらの目的の明確化だ。何のためにお金を貯めるのかをはっきりさせることで、お金のやりくりの行動が具体的に意味のあるものとして明確化される。ノウハウを抜きにすれば、著者の考えはこの「ターゲッティング」と「モチベート」に尽きるのだろう。
 とにかく、3000円という額の提示が非常に巧い。そして、堅実な方法を提示して投資や金融分野に非常に疎い人でもその敷居を低くすることに成功しているからこそ、ヒットしているのだろう。

【評価】
★★★☆☆
⇒やってみようかな〜。

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[読書]古川隆久(2016)『昭和史』(筑摩書房[ちくま新書1184])

評価:
古川 隆久
筑摩書房
¥ 1,080
(2016-05-10)

 古川隆久(2016)『昭和史』(筑摩書房[ちくま新書1184])を読了。タイトルの通り、日本の昭和の歴史を概説する本。新書にしては分厚いのだが、その分厚さを感じさせないほどにスムーズに読み進められるほど、著書の意図もあることだが、平易に書かれている。
 昭和史の詳細は本書を読み進めてもらうことにして、現在の日本社会のシステムの大半は戦後に再構築されたものだが、その殆どは戦前期から昭和期のものがベースとなっていることから、そのシステム上の欠陥や問題点の経緯を確かめるための見取り図として、非常に優れた本である。日本近現代史に明るみに出た欠陥をまだまだ払拭しきれていない今の日本の現状を再考するために…。

【評価】
★★★★☆
⇒入門書として最適。

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[読書]笠見未央(2014)『センター前ヒット――センター試験でコケない68の法則』(高陵社書店)

 笠見未央(2014)『センター前ヒット――センター試験でコケない68の法則』(高陵社書店)を読了。ららぽーと海老名で買ったものだが、大概はららぽーと海老名のフードコートで読めたが、まあ間髪入れずに読める読みやすさである。
 著者のツイッターやブログでも書かれているが、センター試験対策勉強で残り時間が限られている中で効果的に勉強するためにどのようなことをやるべきかが書かれている。そろそろセンター試験廃止となる中だが、あくまで偏差値云々ではなく、1点でも多く正解することが必勝の鉄則であり、出題傾向の特質を踏まえた勉強をすることが必須である。とは言え、「出題傾向の特質を踏まえた勉強」だとしても、基本は各教科の特徴に合わせた勉強の方法や作法を弁えることが何より最初にすべきことであり、そこでコケるともうどうしようもない(そう考えると、センター倫理の勉強なんて実は一番簡単なものなのである)。それをやる覚悟をした、所謂、修羅の如くに没頭することが、受験勉強の王道なのだ。
 インターネットやスマートフォンアプリなどで、無料又は安い費用で、手軽に短い時間でも、ちょっとした勉強ができるようになってきている。それらを駆使しながら修羅の境地へと自らを誘うことが、センター試験が廃止された後だろうが、勉強する作法なのだと本書は知らしめる。

【評価】
★★★★☆
⇒綺麗事ではない現実を突きつける一冊。

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[読書]西成活裕(2006)『渋滞学』(新潮選書)

評価:
西成 活裕
新潮社
¥ 1,404
(2006-09-21)

 西成活裕(2006)『渋滞学』(新潮選書)を古書店で見つけ、ようやく読了した。
 渋滞に関する研究で有名な著者の代名詞であるので、渋滞のメカニズムや、渋滞研究が様々な分野に応用される事例を一般向けに概説されたものである。ただし、内容にあるような渋滞研究は、工学や流体力学など、様々な学問の基礎研究の成果や実証を応用してなされるものであり、本著でも述べられているが、基礎研究を決して疎かにしたり侮ったりしてはならないのである。一見して何に応用できるのかが分からないようなものを、いろいろと組み合わせて、別の分野へ試していくことこそが「応用」なのであり、基礎なしに「応用」なぞはあり得ない。最近は基礎を疎かにする風潮が非常に強い。そのことを危惧する。

【評価】
★★★★☆
⇒有名な本ですよね。

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[読書]堀江貴文(2016)『99%の会社はいらない』(KKベストセラーズ[ベスト新書521])

 堀江貴文(2016)『99%の会社はいらない』(KKベストセラーズ[ベスト新書521])を読了。久々に本を読む時間ができたので、帰り道の途中の本屋で買ってみたものである。
 読むと、本の要諦は「自分の時間」を生き、「自分がやりたいこと」をやればいい、というもの。このことが日本の会社社会では驚くほどにできない。会議の時間の無駄や書類の無駄など、様々な無駄・非効率さに縛られていることを憂えている。
 当然、著者の考えを実際の会社でやろうとするならば、会社内での情報規定や決裁ルールなど、様々な規則や運用を変えないといけないし、費用も少々かかるだろう。けれども、驚くほどに、長時間労働のくせに労働生産性が低いから経済成長が停滞している、という厳然たる現実問題に対処できない日本の会社社会に属するのならば、そもそも「『仕事』に何を求めるのか」というキャリア形成や就活の自己分析などで散々悩まされたことに、一人ひとり向き合う必要が急務であることは確かだろう。

【評価】
★★★☆☆
⇒タイトルはあくまで人目を引くためのものだろう。

【当ウェブログの2016年10月分の合計アクセス数:5209】

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[読書]NHK「ブラタモリ」制作班監修(2016)『ブラタモリ 1 長崎 金沢 鎌倉』・『ブラタモリ 2 富士山 東京駅 真田丸スペシャル(上田・沼田)』(角川書店)

評価:
NHK「ブラタモリ」制作班
KADOKAWA/角川書店
¥ 1,512
(2016-07-29)

 NHK「ブラタモリ」制作班監修(2016)『ブラタモリ 1 長崎 金沢 鎌倉』・『ブラタモリ 2 富士山 東京駅 真田丸スペシャル(上田・沼田)』(角川書店)を読了。買い物ついでに寄った本屋で見かけたので買ってみたら、とても面白かった。
 NHKの人気番組「ブラタモリ」で扱った内容をピックアップして本にまとめたものだが、読んでみて、地形や土地をランドスケープとして手がかりに、非常に多方面に関心や視点が広がっていくところが、タモリの妙技とでも言えよう。観光ガイドとかでは絶対に載りそうもないような視点が満載なので、本書を片手に町歩きするとよいだろう。特に河岸段丘のところがツボだった。
 ちなみに、売れているせいか、初版からの追加発行の更新が速い。

【評価】
★★★★★
⇒地理ネタ満載。

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[読書][倫理学]御子柴善之(2015)『自分で考える勇気――カント哲学入門』(岩波書店[岩波ジュニア新書798])

 御子柴善之(2015)『自分で考える勇気――カント哲学入門』(岩波書店[岩波ジュニア新書798])を読了。
 大学生時代に師事した教授の本で、しかも教授の専門のカント哲学に関するものとあれば、読まないわけにはいかない。読んだ直後の印象は、まさに大学時代に受けた授業やゼミの語りそのもの。
 哲学・倫理学における超有名人かつ超難解とされるカントの思想を、中高生向けの岩波ジュニア新書の性格もあるが、予備知識がなくともコンパクトに概説したものである。当然ながら、カントの思想なんか十分にマスターできるはずはないし、「『カントが〜と主張している』からどうした?」ということもあるだろう。しかし、カントの思想に寄り添ってみることから、「カントが格闘した問題意識に関して、自分ならどのように考えていくのか」というようにアプローチすることが、ただ「カントは〜のように考えている」のように伝聞的に主張するのではない、本書のタイトルにもある「自分で考える」こと、まさに「哲学すること」に繋がるのである(実際、大学とかでオーソドックスに行われている「哲学研究」たるもののアプローチの一つが、「原典講読で捉えた筆者の問題意識を、『今、ここにいる』リアルな自分ならば、どのように考察するか」というものなのである)。
 易しい語り口ながらも、その論理が一つ一つ綿密かつ堅牢に積み上がっている。

【評価】
★★★★★
⇒『カント入門』と一緒に読もう。

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[読書]西川純(シリーズ編集)、後呂健太郎・神谷一彦・関谷明典・棟安信博著(2016)『すぐ実践できる! アクティブ・ラーニング 高校地歴公民』(学陽書房)

 西川純(シリーズ編集)、後呂健太郎・神谷一彦・関谷明典・棟安信博著(2016)『すぐ実践できる! アクティブ・ラーニング 高校地歴公民』(学陽書房)を読了。
 アクティブ・ラーニングの基本的なやり方について、非常にコンパクトにまとめられていて、すぐにも実践できるように作られた書である。読んだ限りの私見では、要はアクティブ・ラーニングの肝は、「極めて様々な授業スタイルへの汎用性が高い点」なのである。
 私も従来はグループワークの部分と講義の部分とを組み合わせて授業づくりをしていたが、そのようなやり方では結局は、「教員が説明したことを覚える」という講義の部分と全く同じ学習活動であり、「生徒が自ら学ぶ」ことにはならないわけだ。だからこそ、アクティブ・ラーニングでは「生徒の自主的な学びに全てを託し、全員が協力して課題をクリアさせる」という基本スタンスが肝要で、それが成立するように適切な課題を設定することに入念な準備を要しなければならない。「アクティブ・ラーニング」という言葉の真意を本当に理解しきれていなかった。私なりの曲解からして、本書を読んで特に腑に落ちたのが、言わば、アクティブ・ラーニングは、教員が出張等でいないときの授業の自習を毎回行うようなイメージだという点だった。確かに、生徒は自主的に課題を行うしかないし、仮に今まで授業のグループワークでやってきたような「価値判断が分かれるような議論」をさせたければ、先ほど記したアクティブ・ラーニングの全員課題達成の意図に即した課題を設定しておけばよいだけだし、教員は生徒の様子を見ながら確認すればよいわけだ。
 授業での期末テスト返却の際に、ただ単に〈テスト問題の各設問ごとの解説→テスト返却・模範解答配布→採点ミスの確認〉で本当に生徒がテスト問題の確認・復習をしたかどうかは疑問だったし、そのような活動を十分に設定できなかった経験が多かった。そこで、先日、本書を参考にして、〈赤ペンと問題用紙以外全て机の中にしまわせる→5分程度でテスト問題の簡単な全般的解説→テスト返却→【テストの内容について全員が復習して理解することを目標にすることを提示する】「テスト問題で間違えた部分がある人は、正解していた人から教えてもらい、確実にマスターすること。テスト問題で合っていた人は間違えた人に丁寧に諭すこと」(制限時間20分)→模範解答配布→採点ミス最終チェック(この作業が終了するまで、原則、赤ペンと問題用紙以外机の上に出さない)〉というアクティブ・ラーニングの手法でやってみた。生徒が自身のテストの点数が周りにバレるのを恐れるのかと若干心配もしたが、案外、生徒は一気に席を移動して動き回りながら自身が間違えた問題を正解している生徒を探して教えてもらい、赤ペンで自身の答案用紙に答えを書きながら、問題の間違えた部分と用語の正しい理解を意識していた。合っている生徒も、間違えていた生徒にやり方をみっちり教えていた。言わば、ただ単に強制的に「テストの間違えた部分を確認させられる」という意識のハードルが下がり、「テストの間違えた部分を確認する」という主体的な作業だと意識したのだろう。
 そこで、今後の授業をアクティブ・ラーニングに切り替えるべく急いで準備を進めている。夏休み前なので試行錯誤が続くだろうが、本書を読んで試してみたくなった。まさに「闘争心に火が付いた」という真の「燃える闘魂」に覚醒させられる本である。

【評価】
★★★★★
⇒読むと、公民科よりも地理歴史科(地理はもちろんだが、特に世界史や日本史)でよく作られている、穴埋めの授業プリント(授業用ワークシート)を少しアレンジするだけで、すぐにアクティブ・ラーニングができると実感した(素人考えだが)。

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[読書]末松孝治(2014)『人生で大切なことはすべて家庭科で学べる――ふくしまの男性教員による授業』(文芸社)

 末松孝治(2014)『人生で大切なことはすべて家庭科で学べる――ふくしまの男性教員による授業』(文芸社)を読了。
 堀内かおる、南野忠晴著(2016)『人生の答えは家庭科に聞け!』(岩波書店[岩波ジュニア新書828])があまりにも内容が乏しいと感じたので、本書を読んだほうが断然良い。つまり、「家庭科を制する者は人生を制す」という、全世界的にも見て極めて普遍的な理がなぜ自明なことなのかを、本書は家庭科教諭としての著者の実践や体験をもとに記されている。
 日頃の日常生活や人生で起こる様々なイベントに関して、それらを考えたり行う意義というものを、考えさせる教科が家庭科であり、家庭科はライフサイクルに密接に関わる教科である。むしろ自立した生活を送るために弁えなければならないことを生徒にどのように指導するか、著者は自身の体験談や模索の中で実践を編み出してきた。そして2011年の東日本大震災で生活基盤がズタズタに破壊された被災者体験を基に、家庭科の重要性を再定義し訴えている。そこには、ただ単に「概論」という名の下に極めて論拠の乏しい提言しかできない主張にはできない、リアルな話がある。それだけだが、十分な話なのだ。

【評価】
★★★☆☆
⇒公民科の授業でも使える視点が。

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[読書]堀内かおる、南野忠晴著(2016)『人生の答えは家庭科に聞け!』(岩波書店[岩波ジュニア新書828])

 堀内かおる、南野忠晴著(2016)『人生の答えは家庭科に聞け!』(岩波書店[岩波ジュニア新書828])を読了。
 人生の中で起こるトラブルや悩み(結婚、介護、一人暮らし、自立など)に関して、その概要と解決のための視点を簡単に解説した本である。NHK高校講座「家庭総合」の内容がベースになっているので、高校生にもとっかかりやすい内容と漫画見開き2ページ分が各項目の導入で入っている。
 ただし、この本で分かるのはあくまで「人生の中で起こるトラブルや悩み」への《視点》だけであり、そこから先の具体的なアプローチの仕方や社会的提言などの突っ込んだ話は一切出てこない。
 「家庭科を制する者は人生を制す」という、全世界的にも見て極めて普遍的な理であることは自明なことなのに、本著の内容がそのタイトルに対する挑戦的否定としか見受けられていないのが残念。

【評価】
★☆☆☆☆
⇒筆者が考える「人生の答え」くらい書いておくべきだったろうに。

【当ウェブログの2016年6月分の合計アクセス数:8098】

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[読書][教育][学校経営][教育行政][教育政策]内田良(2015)『教育という病――子どもと先生を苦しめる「教育リスク」』(光文社[光文社新書])

 内田良(2015)『教育という病――子どもと先生を苦しめる「教育リスク」』(光文社[光文社新書])を読了。
 何をやるにせよ、ある程度の根拠なりデータなり、客観的だと思われる材料(エビデンス)が必要である。その当たり前のことに基づいて、リスクを語っているのだから、主張されていることは言わば、当然のことである。
 むしろ、その「当然のこと」がなぜ「当然では」なくなってしまうのか、そこに問題が潜んでおり、本書ではその問題の在り様を、「当然」の如く、クリアに語っている。
 柔道死亡事件、組体操、2分の1成人式、部活動顧問などの問題は、まさに「当然ではない」ようになってしまっていることに尽きるので、詳細は本書を見ればよいが、この「当然さ」を「子どもたちのため」などの「教育的配慮」という一言で覆い隠されようとしていることの方が、むしろ様々なリスクを高めていて「危険」過ぎるのである。

【評価】
★★★★★
⇒久々のヒット。

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[読書]山岡道男、淺野忠克(2013)『アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書』(アスペクト文庫)

 山岡道男、淺野忠克(2013)『アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書』(アスペクト文庫)を読了。
 現社(現代社会)は後期で経済分野を扱うため、ただ普通にやっていては余計に凡庸なものになってしまうので、敢えてパーソナルファイナンスのような、政経(政治・経済)よりもより実生活に即したトピックを設けて、そこから教科書的内容に着地できるようなネタを探していくために読んでみた。
 実際には、経済学の基本中の基本の知識を、無味乾燥なものにならずにトピックを配列し、言わば「賢い消費者」になるための基礎的な教養を積むための本と捉えた方がよいだろう。特に金利の話が多く出てくるので、学校の教科書と一緒に読むと一層深まる。

【評価】
★★★★☆
⇒一度読んでみよう。

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[読書][高等学校公民科(倫理)]兵藤友彦(2015)『奇跡の演劇レッスン─「親と子」「先生と生徒」のための聞き方・話し方教室』(学芸みらい社)

 兵藤友彦(2015)『奇跡の演劇レッスン─「親と子」「先生と生徒」のための聞き方・話し方教室』(学芸みらい社)を読了。
 愛知県の県立高校で演劇を指導してきた著者の演劇の実践記録。あくまで演劇の本である。ただし、演劇を通して、人と人とのコミュニケーションを交わすこととは果たしてどのようなものなのか、そして自分の感情や意見を正しく相手に伝えるとはどのような作法が必要なのか、そのような言わば《身体表現》とも言える作法を、アクティビティーを通して考えるプログラムも載っている。
 演劇レッスンは体を通して考える倫理の授業だと著者も言っているが、アクティブ=ラーニングのヒントとしても重宝する一冊。

【評価】
★★★★★
⇒爆裂倫理や激烈倫理研究のネタで使わせていただきました。

【当ウェブログの2015年9月分の合計アクセス数:7524】

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[読書]『世界史の教科書』(洋泉社[洋泉社MOOK]、2015.3.4)

 『世界史の教科書』(洋泉社[洋泉社MOOK]、2015.3.4)を読了。
 世界史Aでも世界史Bでも、暗記科目だと思われているものの代表格の一つが世界史。どうにかしてそのイメージを打破したいのだが、その糸口を見つけるのに一苦労するもの。特に近現代史をメインに扱う世界史Aの場合ならば、「歴史的過程を学ぶ先に、現代社会の何が見えるものなのか」をいかに考えることができるのかが重要だと考えている。現代社会とのつながりをクリアに繋げるべく、本書のようなものが非常に重要だと思う。近現代史のみならず、前近代史の中身も、現代社会を考える上で繋がっていることをクリアに示している。

【評価】
★★★★☆
⇒コンパクトで読みやすい。

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